コウノトリや自然公園の素朴で美しい風景、使い込まれた年代を感じさせる手彫りの木の柱、昔ながらの刺繍のリネン類、アンティークの家具など、昔にタイムスリップするしかけが盛りだくさん、民俗ミュージアムのような、200年以上も前の木造伝統家屋に泊まるユニークな体験ができる田舎ツーリズムSeoski Turizam Ravlić(セオスキ・ツーリザム・ラヴリッチ)に宿泊しました。
2018年4月に、3家族総勢9人のサイクリング旅行で泊まったときの記録です。個人でも泊まれます。

ホビット村のような田舎ツーリズム・ラヴリッチ
田舎ツーリズム・ラヴリッチRavlićは、ザグレブから南東に約100キロのところにある、ロニュスコ・ポリェLonjsko Polje湿原自然公園の田舎ツーリズム、個人でランチなど食事ができるほか、宿泊もできます(いずれも事前予約が好ましい)。
小学生連れサイクリングinロニュスコ・ポリェLonjsko polje湿原自然公園(一泊二日65キロ)
コウノトリが集う自然に囲まれ、昔に戻った素朴な癒しの雰囲気を堪能
周囲は、コウノトリが春から夏にかけ毎年子育てにやってくるロニュスコ・ポリェ湿原自然公園。

近所にはコウノトリの巣がいくつもありました。
田舎ツーリズム・ラヴリッチでは、民俗学博物館に泊まるようなユニークな体験ができるとともに、インスタ映えするフォトをたくさん撮れます。夜になると肌寒い季節、まきをくべるストーブが雰囲気を盛り上げてくれます。使い込まれた年代を感じさせる手彫りの木の柱、昔ながらの刺繍のリネン類、アンティークの家具など、昔にタイムスリップするしかけが盛りだくさん。
古い家具なので心配しましたが、ベッドの寝心地はよく、ぐっすり眠れました。また、ものは古いですが清潔。水回りはいたってベーシックですが、機能的です。ただ、オシャレな快適さや、上質感を求める人には向かないので、ご注意ください。
食事は、地元の郷土料理。クロアチア人の同行者一行には、おいしいと好評でしたが、味は、普通というかあまり期待しないほうがよいかも。前菜とやわらかキャベツのサラダは、おいしかったです。
長年ツーリズムにたずさわってきた女将は、フランス語とドイツ語ができますが、英語ができません。ご長男夫婦が渡英したあと、自然公園のレンジャーをやめて家業?を継いだ次男さんは英語可能。次男さんは、別に購入済みの物件を活用して、素泊まりのプライベートアコモデーションに移行していきたいようで、将来はこの宿には泊まれなくなるかもしれません。
田舎ツーリズムSeoski Turizam Ravlićを選んだ理由
10年以上前の数年間、毎年夏にコウノトリを見に、日帰りでロニュスコ・ポリェLonjsko polje湿原自然公園に行っていました。当時は、コウノトリの里チゴチČigočにも自然公園インフォメーションセンターがあるくらいで、ロニュスコ・ポリェ自然公園一帯で、食事や宿泊ができる施設は、ほとんどありませんでした。そんななか、たまたま車で通りかかり、ここでランチをしたのがきっかけです。
旦那さんが他界されたことも関係しているのか、以前は見かけたガチョウの群れや、軒先につるしてあった自家製生ハムなどは姿を消していました。
今回(2018年)に久しぶりに行ったところ、チゴチを中心に、いくつか雰囲気のよさげな田舎ツーリズムを見かけたので、そちらもよいかもしれません。
インスタ映えするディテールがいっぱいの外観
アンティークでユニークな外観。非日常のディテールがインスタ映えしそう。

クロアチア語SOBEソベ、ドイツ語Zimmer、英語Roomの表示の入り口
中がダイニングスペースになっている離れ
到着後、離れ前のテーブルで、マルメロdunja、洋ナシkrškaなど三種の自家製蒸留酒ラキヤをいただきました。
離れの窓の鉢植え。花がヒヨコの顔に見える?
離れの壁の装飾。
離れの裏の屋根には古い食器?10年前に行ったときにもありました。
母屋の窓。
母屋前、団らんスペースの多肉植物
井戸よこの多肉植物
オーナーのこだわりが感じられる民俗ミュージアムのようなインテリア
築200年以上も前の木造伝統家屋ベースに、伝統的で素朴な雰囲気のインテリア。水回りはモダンに改装されていますが、基本的にすべてベーシックです。

薪ストーブの部屋。部屋の窓辺側にシングルベッドありの三人部屋
三つシングルベッドがある2階の部屋
シンプルな部屋
シンプル、ベーシックな浴室。専用浴室つきの寝室と共同トイレの部屋があります。
さまざまなキッチンアイテムが所せましと収納されているキッチン。一日に150人分X2セットのランチを準備することもあるそうです。

ところせましとキッチンアイテムがおいてあるキッチン
趣のある階段
はなれの中のダイニングスペース。暖房はまきをくべるストーブ。
自然公園内の美しい癒しの風景
ロニュスコ・ポリェLonjsko Polje湿原自然公園の中に位置し、前に穏やかな川がゆったりと流れています。周囲では、ヒーリング・ワークショップを開催するドイツ人グループもいるほど、癒しがあふれた環境です。
手漕ぎボートがおいてあった桟橋
朝、川で釣りをする人
鏡のように静かな川面
食事は、クロアチア内陸部の鉄板伝統料理
田舎ツーリズム・ラヴリッチでは、事前にアレンジして、夕食と朝食を食べました。
伝統調理法コトロヴィナのポークとチキンの夕食
前菜は、サラミ、パンツェッタ、サラダの青菜2種、生ニンジン、生ネギ、チーズとリンゴ。クロアチアでは、ネギを生でサラダのように食べます。
パスタ入りスープ。コンソメスープ好きの子供たちは何杯もおかわりして食べていました。
やわらかキャベツのシンプルサラダ
メインは、コトロヴィナKotlovinaとよばれる伝統調理法で料理した豚肉とチキン。
ちょっと塩味が濃すぎると感じたのは、日本人だけ?ちょっとパサついた感じで、これは三分の一くらい残ってしまいました。
デザートは、チェリーのパイ。個人的にはもう少しサクサクのほうが好きかも。他の人たちは、おいしいと言っていました。
サラミとチーズ、ゆで卵の朝食
朝食前のコーヒーは、トルコ(ボスニア)コーヒー。
サラミ、パンツェッタ、スライスしたりんごのうえにのったフレッシュチーズ、パン、ゆで卵、コーヒー、サラダ(ねぎ、リコラ)。各種お茶はセルフサービスで。
田舎ツーリズムRavlićの宿泊料金
booking.comでも、素泊まり予約できるようです。
直接メールで連絡をとったところ、最初のオファーは、1人あたり宿泊一泊170クーナ、夕食90クーナ、朝食45クーナ、合計305クーナ(約40ユーロ)。
その後、夕食にスープと前菜をプラスしてほしい、子供割引はないのかとのやり取り後、夕食料金が大人150クーナ、子供110クーナ、合計大人1人あたり365クーナ(約50ユーロ)、子供325クーナになりました。
最終的に、夜ワインを数ボトル、ミネラルウォーターなどドリンクを追加して、我が家の支払い金額は、大人二人、子供二人の合計で1500クーナ(約200ユーロ)でした。
周辺のその他
歩いて2-3分のところに、小さなスーパーマーケットがありました。バス停もあったような気がしますが、定かではありません。悪しからず。
田舎ツーリズムRavlićの基本データと行き方
Rural Tourism Family Ravlić
Mužilovčica 72, 44 203 Gušće, Croatia
WiFiあり
Facebook: facebook.com/ravlicrural/
Instagram: instagram.com/ravlicrural/
Tel.: +385 44 710 151
Mob.: +385 99 827 48 47
自家用車で行くほか、シサクSisakから路線バスでも行けるとのこと。シサクからの送迎もアレンジ可能とのことでした。
おわりに
田舎ツーリズム・ラヴリッチ、これまで何度も食事だけには行ったことがあるのですが、子供が大きくなり、やっと泊りがけで行くことができました。久しぶりに行ってみると、周囲は、別の宿泊施設など、観光開発が進んできているよう。のんびり非日常的な空間で過ごしてみたいときには、よいかもしれません。
コメント
こんにちは
昨年の6月 プリトヴィッツエ行く時に チケットを購入して頂いた者です。
その際は、大変お世話になり有難うございました。
行った先々お天気にも恵まれ 素晴らしいクロアチアの街を見ることができました。
ただ 残念な事に私の不注意でクロアチアに着いた早々ザブレブの中央バスターミナルから乗ったトラムの中でスリにあってしまって所持金を全て取られ カードも無くなって大変な目に遭いました。でも途中優しい日本人の方に助けて頂き 無事ほぼ予定通り旅を続けることが出来ました。
色んな人に助けられた思い出深いクロアチア旅行でした。
いつかお会いしてお礼が出来る日を楽しみにしております。
鬼澤様
クロアチアにスリにあわれて、大変な目にあわれたとのこと!本当に大変でしたね。とても残念に思います。でも、いろいろな人に助けてもらって、思い出深いご旅行になったとのこと、本当によかったです!!これに懲りず、またクロアチアにいらしてくださいませ。