【決定版!】クロアチア料理丸わかりパーフェクトガイド

クロアチア旅行で何を食べよう?ユネスコ無形文化遺産に登録されている地中海食文化ってどんな料理?今回は、クロアチア各地でよく食べられている伝統料理のほか、一部の地方だけで食べられる郷土料理から、季節限定の旬の食材まで、クロアチア旅行に来たらぜひ食べてみたい料理を、できるだけ写真を添えてお届けします。

さらに困ったときのお助けメニューから避けた方が無難なメニューまで、クロアチア料理のすべてがわかるパーフェクトガイドです。

クロアチア伝統料理ペカ(鉄鍋)料理

骨付き肉が豪快なラム肉のペカ料理

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Contents

クロアチア料理って?

歴史的に、クロアチア北東内陸部はハンガリー・オーストリア帝国、アドリア海沿いはイタリア、南はオスマントルコ帝国の支配・影響をうけてきたクロアチア。食文化も、内陸部は肉料理中心がっつり系、海辺はシーフードを中心とした地中海料理、そしてクロアチア全土で、トルコ料理の名残を感じさせるお手軽な料理が食べられています。

シーフードや野菜を中心に、オリーブオイルをふんだんに使った地中海の食文化は、ユネスコ世界無形文化遺産にも登録!クロアチア産ワインを片手に、ゆったりのんびりヘルシーな料理を味わってください。

ヘルシーな地中海料理

クロアチアに来たら必ず食べたい食材と料理

クロアチア旅行に来たら、ぜひ食べたいクロアチアっ子プライドの食材と料理の数々です。

プロシュート(生ハム)Pršut

深い熟成の味わいの生ハム(プロシュート)。クロアチアでの前菜の鉄板定番です。クロアチアにはイストゥラ産プルシュトIstarski pršutダルマチア産プルシュトDalmatinski pršutの二種類があります。

イストゥラ産プルシュトは、燻製しないのに対し、ダルマチア産プルシュトは、じっくり時間をかけて燻製したあと、アドリア海の地元風ブラで乾燥させます。イストゥラ産プルシュトのほうが、しっとり柔らかい傾向があるようです。ダルマチア産プルシュトのなかでも、特にドゥルニシュDrniš産のものは最高品質として珍重されています。

スーパーマーケットでは、日本に比べてぐっと格安に買えるので(100g約20クーナ=400円弱)、ワインを片手にリッチな気分を味わってください。

クロアチア料理プルシュト生ハム

ちなみに豚の脚の同じ部位を使って、類似の製法で作られた生ハムは、「ハム」(クロアチア語でシュンカšunka)扱いで、プルシュトとは呼ばれません。素人の管理人には違いが感じられませんが…

クーレンKulenまたはKulin

クロアチア人が愛してやまないもうひとつの鉄板前菜といえば、クーレン(地方によってクーリン)。パプリカとニンニクがたっぷりはいったクロアチアの穀倉地帯スラヴォニア名産のピリ辛サラミです。豚の大腸に肉詰めしてつくるので、太さは10センチ以上、いびつな形をしています。周りの皮ははずしていただきます。

同じスラヴォニア産ピリ辛サラミでも、直径5センチ前後のものはクレノヴァ・セカkulenova seka(クーレンの妹)と呼ばれて区別され、値段もぐっと手頃になります。

クロアチア料理前菜盛り合わせ

写真右上がクーレン

レストランで食べたクーレンでは感じたことはありませんが、専門店で売っているニンニクたっぷりクーレンは、食べた後に口臭がする場合があるので、要注意です。

ペカ(鉄鍋)料理ispod pekeまたはpod pekom

クロアチアツアーの目玉料理に組み込まれることが多いペカ料理。写真下の鉄鍋(ペカpeka)のなかに、肉やタコなどの具材を野菜と一緒に入れ、ふたの上に炭を置き、屋外で2-3時間かけてゆっくり調理します。なかに入れるメインの食材によって、仔牛肉teletina ispod peke(テレティナ・イスポッド・ペケ)、ラム肉janjetina(ヤニェティナ) ispod peke、タコhobotnica(ホボトニツァ) ispod pekeとよばれます。

家庭では仔牛肉、ラム肉、タコのほか、鶏肉piletinaや鴨patka、ガチョウguskaなどもペカ料理にします。

クロアチア料理ペカ

観光客がよく行く伝統クロアチア料理レストランでは、一人前でもその場でオーダーして食べることができる場合のありますが、レストランによっては前日までに予約が必要なところや、最低オーダーが2人前以上の場合もあります。予約するのは面倒ですが、できあいの料理ではなく、できたて!のペカ料理が食べられるので、人数が多い場合や予定が事前に立てられる場合は、おすすめです。

クロアチア定番料理ペカ

写真は3グループ分

じっくり蒸し焼にされたスローフードならではの、素材のおいしさが楽しめます。

パグチーズPaški sir

クロアチアでグルメ御用達のチーズといえば、各種国際コンクールで受賞歴のあるパグ島産羊乳チーズovčji sirのパシュキ・スィール。パグ島は、位置する特殊な地形と自然環境が織りなすアドリア海のブラ風が運ぶ波しぶきを浴びた塩害の島。その過酷な環境の中で生き残ってきたハーブ類(セージやイモーテル、フェンネル、シトラスなど)を食べる羊の乳でつくられたハードチーズです。

クロアチア料理パグチーズ

パグ島のチーズメーカーは、羊乳チーズのほかにも、やぎ乳チーズkozji sir、牛乳チーズkravlji sirのほか、いろいろな組み合わせのミックスのチーズを製造・販売していますが、パグ島産の羊乳100%のチーズ以外は、厳密にはパシュキ・スィールとは呼ばれません。

【全く個人的な主観】クロアチア人的にはマストグルメ食材なパグ産チーズ(パシュキ・スィール)ですが、正直なところ、管理人は個人的には値段ほどの価値を感じていないのも事実。好みの問題だと思いますが、羊乳やヤギ乳のチーズはけっこうクセがあって個人的にはちょっと苦手。パグ産チーズは「その割には悪くない」程度の感覚です。チーズの伝統が長い欧米の味覚とは、かなりへだたりがあるのが実感値です。

トリュフTartufi

クロアチアのイストゥラ半島は、トリュフの産地。クロアチア語でトリュフはタルトゥフィtartufiといいます。

比較的お手頃の黒トリュフ料理なら、クロアチア各地のレストランで通年食べられますが、希少で高価な白トリュフ料理を味わうなら、イストゥラ半島の専門レストランでいただくのが一般的。

比較的あちこちのクロアチア料理レストランやインターナショナル料理レストラン、イタリア料理レストランで食べられるトリュフ料理といえば、パスタのトリュフソースfuži s tartufima。フジFužiよばれる四角いパスタを斜め巻きにしたイストゥラ風ショートパスタが使われます。クロアチアでは、パスタはテロんと柔らかめにゆでるのが一般的。日本人好みをアルデンテ好きには、ちょっと期待外れな食感です。

クロアチア料理トリュフのパスタ

フジのトリュフソース

イストゥラ料理専門店や一部のクロアチア料理レストランでは、パスタのほかにも、ステーキや魚料理のトリュフソースかけ、トリュフのスープ、トリュフ入りチーズ、さらにはトリュフ入りチョコレートなどのデザートが食べられます。トリュフのデザートも、トリュフの優雅な香りがふんわり漂い、試してみる価値あり!です。

クロアチア料理ステーキのトリュフソースかけ

ステーキのトリュフソースかけ。付け合わせはニョッキ。

クロアチア料理トリュフのチーズ

黒トリュフ入りチーズ。トリュフ入りチーズはお土産にも買えますが、羊乳やヤギ乳チーズが苦手な方は要注意!

高級レストランや専門レストランでは、テーブルで丸ごとトリュフを目の前でスライスしてくれるところもあります。

イストゥラ半島のトリュフ料理レストランで、数回、白トリュフのパスタかけを食べたことがあり、目の前で白トリュフをこれでもかとばかりにかけてもらったことがあります。が、トリュフはどちらかというと希少性を楽しむ珍味で、芳醇な香りを楽しむものであって、山ほど食べるものではないかな、というのが個人的な感想です。

子豚またはラムの丸焼きOdojak/janjetina na ražnju

クロアチア各地で愛されている豪快郷土料理といえば、子豚odojak(オドヤク)またはラム肉janjetina(ヤニェティナ)の丸焼きクロアチア郷土料理豚の丸焼き

最近は一人前ごとに頼める場合が増えてきていますが、昔ながらにグラム数を指定してオーダーするレストランも。骨が結構多いので、一人前あたり400グラムを目安にするとよいでしょう。

アドリア海沿岸のクロアチア料理

ドゥブロヴニクやスプリット、イストゥラ半島では、ぜひシーフードを楽しみたいものです。

牡蠣Kamenice

クロアチアでは、ドゥブロヴニクから北に車で1時間ほどのストンStonと、イストゥラ半島のリムスキ・カナルLimski kanalで牡蠣の養殖がおこなわれていて、新鮮な牡蠣が食べられます。クロアチア語で牡蠣はカメニツェkamenice(複数形、単数形はkamenica)といいます。

比較的小粒で甘みのある牡蠣は、生ガキで食べるほか、カキフライにして食べます。生ガキは、通常1個単位で頼みます。

クロアチア料理生ガキ

タコサラダSalata od hobotnice

前菜でシーフードが食べたいときの定番といえば、タコのサラダ。レストランによって、ゆでだこの割合はもちろん、一緒にミックスされる具材も、ジャガイモ、トマト、ハーブ類、玉ねぎ、ケーパーなどいろいろなレシピがあります。

クロアチア料理たこサラダ

ブザラBuzara

シーフードをワイン、ガーリック、オリーブオイル、ハーブで煮込んだ料理がブザラ。白ワイン入りの白バージョンとトマトソースの赤バージョンの二種類があります。ブザラとして一般的な素材はアカザエビ(シュカンピškampi)のほか、各種貝類のミックス、ムール貝(ダグニェdagnje)など。ムール貝のものは手頃な値段で、高級レストランではあまり見かけません。

クロアチア料理スカンピ(アカザエビ)のブザラ

スカンピ(アカザエビ)のブザラ

殻が多く、食べるところ自体は少ないのですが、パンにうまみが溶け出したソースをたっぷり浸していただきます。

クロアチア料理ムール貝のブザラ

ムール貝のブザラ

ブロデットBrudetまたはbrodet

一種類または数種類の海魚や甲殻類を、玉ねぎ、ガーリック、オリーブオイル、トマトソース、ワインと一緒に煮込んだシチューがブロデット。

もともとは手頃な雑魚のごった煮シチューの家庭料理ですが、レストランでは、高級食材が使われます。

フサカサゴ属のシュカルピナškarpina、ロブスター(ヤストログjastog)、ヨーロッパアナゴ(ウゴルugor)、ホウボウ科のココットkokot、ニシアンコウ(グルドビナgrdobina)、ハタ科のカニャツkanjac、カツオ(パラミダpalamida)、エビ(コジツァkozica)、イカ(スィパsipaまたはリグニャlignja)、ムール貝(ダグニャdagnja)、マサバ(ロカルダlokarda)など、さまざまな種類のシーフードが使われますが、なかでもシュカルピナやロブスターが入っているものは値が張ります。

魚のグリルRiba na žaru

魚やイカをグリルにした料理もアドリア海沿岸でよく食べられるポピュラーな料理。ニンニクとパセリなどハーブをオリーブオイルに漬け込んだソースをかけていただくのが、クロアチア流です。クロアチア料理に飽きたとき用に、小袋入りしょうゆやポン酢しょうゆを持参して食べるのが、管理人のおすすめです。

魚では、ヨーロッパキダイ(ズバタツzubatac)、マグロ(ツナtuna)、スズキ(ブランツィンbrancin)、ヨーロッパヘダイ(オラーダorada)、鮭(ロソスlosos)、メカジキ(サブリャルカsabljarka)、ニシアンコウ(グルドビナgrdobina)、マトウダイ(コヴァチkovač)などが一般的。

魚のグリルは、量り売りの場合も多く、等級ごとにキロ当たりの値段がメニューに表示されてオーダーすることが多いので、値段が事前に読めないことも多くあります。

クロアチアのシーフードレストランメニュー例

クロアチアのシーフードレストランメニューのキロ当たり表示の例。最近は減ってきていますが、昔ながらの高級シーフードレストランではまだこのような表示も。

昔ながらの老舗高級レストランでは、自慢のシーフードをテーブルまで持ってきてくれて、そのなかから食材を選び、グリルにするなど調理方法を選びます。

クロアチアのシーフード料理

レストランによっては、観光客でもわかりやすい明朗会計で、一人前あたり(クロアチア語でporcijaポルツィヤ、英語portionポーション)でオーダーできるところも増えてきています。

クロアチア料理イカのグリル

グリルに使われるイカは、リグニャlignjaとよばれる細身のイカ(英語はsquid)で、なかでもアドリア海産リグニャjadranska lignjaは高級食材として珍重されています。

【クロアチアのイカ豆知識】リグニャのほか、スィパsipaとよばれる幅広で肉厚のイカ(英語ではcuttlefish)の二種類があり、スィパはリゾットやシチューなどに使われます。

イカスミのリゾットCrni rižot

ワンプレート、かつどこのレストランでも手頃な値段で、さらにハズレが少ないと三拍子そろったお頼り料理といえば、イカスミのリゾット。クロアチアでは一人前で、日本の2-3人前くらいの量の多さです(苦笑)。歯や唇が黒くなるので、食後は必ずチェックをお忘れなく!

シーフードリゾットもお手軽ですが、レストランによって当たり外れがあります。

クロアチア料理イカスミのリゾット

パシュティツァーダPašticada

牛肉を野菜のブイヨンや、赤ワインまたはデザートワインが入ったソースで長時間じっくり煮込んだパシュティツァーダ。柔らかく煮込まれた肉に、ドライプラムが隠し味のほんのり甘い濃厚なソースをからめていただきます。海辺の料理にしては珍しくダルマチア地方の郷土料理。ニョッキと一緒にいただくのが定番です。

スプリットの伝統料理パシュティツァーダ

定番つけあわせブリトヴァBlitva s krumpirom

クロアチアで魚料理を頼むと、必ずと言っていいほど一緒に出てくる定番つけ合わせといえば、ブリトヴァ(日本語ではフダンソウ)とジャガイモの煮もの。ブリトヴァは、ほうれん草や小松菜に似た野菜ですが、クロアチアでは食感がなくなるほど、くたくたに煮て、オリーブオイルと刻みニンニクで仕上げます。

クロアチア料理定番つけあわせブリトヴァ

魚のスープRiblja juha

シーフードレストラン定番のスープといえば、魚のスープ。魚でだしをとったクリアスープで、魚のかけら(入っていないことも多い)とお米が入っています。我が家の子供たちは大好きで、海辺のレストランでは、たいがい必ず前菜に食べます(子供は待ちきれないので、まず、すぐに出てくるスープやオリーブなどで空腹を紛らわせます)。

クロアチア料理、魚のスープ

クロアチア内陸部の郷土料理

クロアチア旅行で行くザグレブやプリトゥヴィツェ湖群国立公園など、内陸部では、肉料理が手頃でよく食べられます。

ザグレブカツレツZagrebački odrezak

クロアチアの首都ザグレブ名物といえば、ザグレブカツレツ。仔牛肉teletina(場合によってはポークsvinjetinaやチキンpiletina)にチーズとハムをはさんで、パン粉をまぶして揚げた料理です。ザグレブの郷土料理レストランや観光客御用達のレストランのあちこちで食べましたが、どこも特にレベルの違いは感じられなかったので、どこで食べてもOKです。

ザグレブ郷土料理ザグレブカツレツ

注意点としては、1.量が多い(飽きる)、2.レストランによってはつけ合わせなどなくザグレブカツレツのみが単品でゴロンとでてくることがある、の2点。

単品の場合、よく一緒にオーダーすることが多いつけ合わせについては、下で詳しくご紹介します。

サルマSarma(冬期限定の伝統料理)

クロアチアの伝統家庭料理で管理人のお気に入りの一つといえば、サルマ。基本、ロールキャベツなのですが、巻いているキャベツが、ザワークラウト(酸味のあるキャベツの漬物)なのと、お肉のなかに米も入っているのが特徴。マッシュポテトが定番のつけ合わせ。クロアチア伝統料理レストランで食べられますが、ザワークラウトが冬の保存食であるため、冬期限定です。

クロアチア伝統料理サルマ

肉詰めパプリカPunjena paprika

上でご紹介したサルマの夏バージョンといえば、肉詰めパプリカ。お米の入ったひき肉を大ぶりのパプリカ(黄緑のものが多いかも)に詰めて、トマトソースで煮込んだ、こちらも優しい味わいのクロアチアの伝統家庭料理です。

ザゴリェ風スープZagorska juha

ザグレブの郊外、ザゴリェ地方の具だくさんこってり味シチュー、ザゴルスカ・ユハ。メインに食べるシチューで、これだけで温まりお腹一杯になります。できあいの料理を温めるだけなので、急いでいるときにも便利。

ローストターキー(またはローストダック)とムリンツィパスタPurica(またはpatka)s mlincima

ザグレブ郊外の郷土料理のひとつ、ローストターキー(七面鳥)またはローストダック(鴨)のムリンツィパスタ添え。ムリンツィは、鳥を焼いて出てきた焼き汁(脂)で、ゆでたパスタを炒め煮にしたつけ合わせ。しっかりした味つけのこってり料理です。

ますのグリルPastrve na žaru

プリトゥヴィツェ湖群国立公園やラストケ村など、クロアチア内陸部の水辺の名物料理といえばマス料理。グリルやムニエルにするのが一般的です。

マス料理

スィール・イ・ヴルフニェSir i vrhnje

クロアチアの伝統的でポピュラーな前菜といえば、フレッシュチーズのクリーム添え、スィール・イ・ヴルフニェ。スィールsirはチーズ、ヴルフニェvrhnjeはクリームという意味のクロアチア語。

この場合のチーズは、日本でよく連想されるチーズとはまったく違うカッテージチーズタイプ。白くて柔らかくてちょっと酸味があるヨーグルトと豆腐のあいだのようなチーズです。

クロアチア青空一番で売られるフレッシュチーズ

クロアチアの青空一番で売られているるフレッシュチーズ

クロアチアでは、お惣菜パンに入っているものや下でご紹介するシュトゥルクリやブレクなど、このタイプの軽いチーズが多用されています。

前菜で食べるフレッシュチーズに必ず添えられるのがクリーム。サワークリームと言われることもありますが、酸味はほとんどなく、日本で料理用に使われるクリームをもう少し濃厚にした食感です。

シュトゥルクリŠtrukli

クロアチア内陸部の伝統料理といえば、シュトゥルクリ。テロんとしたパスタに上述のフレッシュチーズをはさんだ料理で、ゆでるkuhaniタイプと焼くpečeniタイプ、さらに前菜で食べるお惣菜タイプと、デザートとして食べる甘いタイプに分けられます。

クロアチア料理シュトゥルクリ

焼いた前菜タイプのシュトゥルクリ

グラ―シュGulaš

クロアチア各地で食べられる手軽な料理といえば、グラ―シュ。しっかりした味の具だくさん肉シチューで、もともとはハンガリー料理。肉の代わりにタコのこともあります。広くヨーロッパ内陸部の各地で食べられています。一皿でお腹いっぱいになり、注文してからすぐに出てくるので、急いでいるときにも便利。

クロアチア料理グラ―シュ

チョバナツČobanac

上述グラ―シュのスラヴォニア版チョバナツ。仔牛肉(テレティナteletina)、若牛肉(ユネティナjunetina)、豚肉(スヴィニェティナsvinjetina)、鹿肉(スルネティナsrnetina)などをはじめ、数種類の肉が入っていることが多く、パプリカ味。

クロアチア料理チョバナツ

具だくさんシチューČušpajzまたはvarivo

クロアチアのポピュラーな家庭料理といえばチューシュパイズ、別名バリボvarivoともいわれる具だくさんシチュー。メインとなる具材によって、下のような透き通ったコンソメタイプから、クリームシチュータイプまで幅広い料理です。場合によっては、シチューというより、野菜の煮物のような場合もあります。こちらもできあいのものを温めて出すだけなので、スピードメニューで、お腹いっぱい、栄養的にも野菜がたっぷり摂れておすすめです。

クロアチア家庭料理シチュー

クロアチア料理の定番つけ合わせ

最近は、メインにサイドを組み合わせて、ワンプレートでOKの便利なメニューが増えてきていますが、伝統的なレストランやちょっと高級な専門店では、メニューが単品で提供され、サイドは別オーダーとなることがあります。

ザグレブの郷土料理ザグレブカツレツ

単品で提供されたザグレブカツレツ(汗)。つけあわせは別オーダーです。

メインに選んだ料理が単品の場合、よく一緒にオーダーすることが多いつけ合わせは、野菜のグリルpečeno povrćeまたはpovrće sa žara、フライドポテト(フレンチフライprženi krumpirまたはポムフリpomfrit)、ジャガイモと玉ねぎの炒め煮(レスタニ・クルンピールrestani krumpir)、ニョッキnjoki、コロッケkroketi。

コロッケといっても、日本のコロッケとはだいぶ食感が違い、モチモチのニョッキを揚げたものです。

一度はお世話になるお手軽クロアチアンB級グルメ

クロアチア人は自分たちもよく食べるクセに、外国人旅行者が「クロアチア旅行でよく食べたクロアチア料理は、チェバピ!」というと、ちょっと不本意そうなリアクションを示します。理由は、チェバピはクロアチア料理ではなく、トルコやボスニア料理なんだそう。日本に来た外国人旅行者に「日本でおいしかったのは、カレーと餃子!」といわれて複雑な気持ちになるのと似たような感覚かもしれません。

チェバピČevapiまたはčevapčići(グリルroštilj)

クロアチアのB級グルメといえば、グリル(クロアチア語でroštiljロシュティリュ)料理、なかでももっともポピュラーな食べ物と言えば、味付きの細長いひき肉ミックスをグリルしたチェヴァピ(チェヴァプチチともいう)。

クロアチアのグリル料理盛り合わせ

細長いのがチェヴァピčevapi、真ん中の丸いのがプリェスカヴィツァpleskavica、上方の串焼きはラジュニッチražnjići。いずれもクロアチアB級グルメの定番です。

レピニャという平たいピタ(パン)にはさんで、生オニオンのざく切りと一緒に食べるのが定番です(脂っこいグリル料理と食べると生玉ねぎが甘く感じられるのは不思議)。焼きあがるまでに10-15分ほど時間がかかります。簡素な専門チェーンのイートイン、テイクアウト、またはレストランで食べられます。

クロアチアのグリル料理もりあわせ

クロアチアの定番B級グルメ、グリル料理

ブレクBurek

もとはボスニア料理ですが、クロアチアでもポピュラーなお惣菜パン、ブレク。薄い生地で味つきひき肉(burek s mesom)やフレッシュチーズ(burek sa sirom)をくるんで焼いたものが定番ですが、じゃがいもの炒め煮(burek s krumpirom)やほうれん草(burek sa špinatom)が入ったものもあります。最近では、一部のパン屋さんで、リンゴの甘煮やサワーチェリーなどが入った甘いタイプも見かけるようになりました。

細長く巻いた生地を渦巻き状にしたもののほか、キッシュやタルトのような形状のブレクもあります。

脂っこいヘビーな食感で、ひき肉のものは、ぎょうざを思わせ、これだけで食事代わりに。飲むヨーグルトと一緒にいただくのが定番です。

専門店のほか、パン屋さんの定番アイテムですが、レストランではあまり見かけません。

ブチュニツァBučnica

まだあまり広く紹介されていませんが、管理人のお気に入りは、上述のブレクにちょっと似ていますが、ブレクほど脂っこくなく、中にフレッシュチーズと千切り西洋かぼちゃのフィリング(カボチャというよりズッキーニっぽい)が入ったブチュニツァ。やさしい味わいの家庭料理で、パン屋さんで購入できます。

ちょっと変わったクロアチア伝統料理やご当地郷土料理

トゥリピツェtripiceまたはフィレキŠpek fileki

胃袋(トライプ)の煮込みシチュー、トゥリピツェ(ザグレブ周辺地域ではシュペック・フィレキ)。独特のクセがあるので、管理人はほとんどのレストランでダメでしたが、クロアチア在住日本人の友人たちは好んで食べています。お手軽な庶民の味で、クロアチア伝統料理レストランで食べられます。

クロアチア料理フィレキ(モツスープ)

シュバルグラŠvargla

豚のタンやモツなど、ベーコンやハムにならない残りの部位でつくった肉製品。郷土料理レストランで前菜として、クーレンやサラミなど他の肉製品と一緒に供されるほか、肉加工製品屋さんで売っています。お店によって品質にかなり大きな違いがありますが、タンが多く入ったものはおいしくておすすめ。

クロアチア料理シュヴァルグラ

バカラルBakalar

クロアチアのクリスマスイブやイースターの定番魚料理のひとつといえば、バカラル(乾燥タラ)料理。魚介料理レストランの定番メニューで、煮ものタイプとシチュータイプのほか、パテ料理があります。いずれもジャガイモとの組み合わせですが、煮ものタイプの場合、ガーリックとパセリが入ったオリーブオイルのほか、絞ったレモンをかけていただきます。

クロアチア料理たら料理

煮ものタイプのバカラル(乾燥タラ)料理

クロアチア料理タラのスープ

シチュータイプのバカラル(乾燥タラ)料理

サメMorski pas

クロアチアでは、サメ(クロアチア語でmorski pasモルスキ・パス、海の犬という意味)が、普通に魚屋さんで売っています。魚屋さんで買ってきて自宅で調理するほか、レストランでも食べられます。味はたんぱくで、ムニエルのほかグリルが一般的。

チュヴァルツィČvarakまたはčvarci(複数形)

小さくカットした豚脂身の部分をぐつぐつ煮て、ラードと固形部分にわけたあと、固形部分をプレス、塩を振りかけたスナックが、チュヴァラック(単数形)またはチュヴァルツィ(複数形)、スラヴォニアや北部クロアチアの特産品です。

クロアチア料理チュヴァルツィ

庶民的なスナックで、青空市場や不定開催の物産展、肉屋さんで買えるほか、クロアチア郷土料理レストランの前菜盛り合わせで提供される場合があります。ピュアな脂身なので、ラードと分離したとはいえ、脂っこく、個人的に好んでは食べません。

淡水魚のチリペッパースープfiš-paprikaš

クロアチア北東の穀倉地帯スラヴォニア地方の名物郷土料理のひとつ、フィッシュ・パプリカシュ。鯉šaranやナマズsom、パイクštuka(カワカマス属)などの川魚のパプリカ味シチュー。家庭料理のほか、郷土料理レストランで食べられます。パプリカの強い味つけで、くせのある淡水魚も比較的おいしく食べられます。

クロアチア料理フィッシュパプリカシュ

鯉のグリルŠaran na rašljama

こちらスラヴォニアの郷土料理、鯉šaranの直火串焼きグリル。日本の鯉料理の印象とは大きく異なり、脂っこく大味な豪快料理。一度は食べてみてもよいかもしれません。

クロアチア料理鯉の串焼き

コミシュカ(またはヴィシュカ)ポガチャViška pogača

ポガチャpogačaは、中にフィリングが入った平たい形の粉ものを焼いたものの一般名称。中にアンチョビ、玉ねぎ、トマトソースが入ったものは、コミシュカ(コミジャ産)ポガチャまたはヴィシュカ(ヴィス産)ポガチャとよばれ、手軽に食べられるお惣菜パンです。

クロアチアのお惣菜パン、コミシュカ・ポガチャ

旬にしか食べられない季節の食材

ワイルドアスパラガスDivlja šparoga

3-4月の春の旬の味覚、ワイルドアスパラガス。ちょっと苦味があり、アスパラというより山菜といったほうが味わいがイメージできます。サラダやリゾット、スープにしていただきます。

ワイルドアスパラガス

フレッシュポルチーニVrganj

晩夏から初秋はフレッシュポルチーニの季節。肉厚でぷりぷりの生ポルチーニのソテーやグリルは、日本ではなかなか食べられません。クロアチアでも、フレッシュポルチーニが食べられるレストランは数が少ないので、青空市場で売っているものを自分で調理するのが一番確実。オリーブオイルやガーリックと軽い塩コショウで食べるのがおすすめですが、ポン酢しょうゆもあいます。

フレッシュポルチーニ

クロアチアのレストランで、はずれが少ないメニュー

特におめあてのレストランがなく、たまたま入ってしまった普通のレストラン。どこのレストランでもあまりハズレがないメニューといえば、揚げ物、ピザ、チェヴァピ、イカスミのリゾットとグラ―シュ。

揚げ物は、イカのフライやシュニッツェル(とんかつ、クロアチア語ではBečkiベチュキ)など。

クロアチア料理いかのフライ

同じリゾットでも、シーフードリゾットは、レストランによって当たり外れがあります。

避けたほうが無難なメニュー

以下は完全に管理人の個人的な好みで、一般論ではありませんので、あくまでもご参考まで。過去に不定期に何度かあちこちのレストランで食べた感想ですが、クロアチアのレストランシーンも向上しつつあるので、改善されている可能性もあります。

魚のカルパッチョなど火を通さないシーフード料理

生の魚は、やっぱり日本人が一番おいしさをよく知っていると思うので、アドリア海が目の前にあるとはいえ、生魚を食べる歴史が浅いクロアチアでは、あまり期待しないほうが確実。高級シーフードレストランでも、残念ながら、まだ満足するものに出会っていません。

クロアチア料理魚のカルパッチョ

魚のカルパッチョ

マグロのステーキも、そそられますが、あまり期待しないほうがよいと思います。

クロアチア料理マグロのステーキ

シカ肉やイノシシ肉などのジビエ料理Divljači

狩猟肉を楽しむ郷土料理ジビエ。クロアチア郷土料理レストランでは、シカjelenまたはsrnetina、イノシシvepar(divlja svinja)、ウサギzecやなどの料理が食べられます。個性的な味が好きなジビエ好きにはおすすめですが、野生の肉は、どうしても固くてパサついた感がどうも否めず、個人的には好んで食べません。

クロアチア料理ジビエ料理のコロッケ添え

川魚料理(マス料理を除く)

クロアチア内陸部のスラヴォニア地方の郷土料理のひとつ、淡水魚料理。鯉šaran、ナマズsom、パイクパーチsmuđ、ノーザンパイクštukaなどのグリルや揚げ物、シチューなどの料理ですが、海魚に比べると生臭い感じが個人的には苦手です。そのなかでも揚げ物なら、個人的に一番食べやすいと思います。

クロアチアの郷土料理川魚のグリル

スパゲティなどパスタ料理

ドイツやオーストリアの影響が色濃いクロアチア内陸部だけでなく、イタリアの影響が大きいアドリア海沿岸部の街でも、パスタはなぜか柔らかくゆでゆでのことが多いクロアチア。「アルデンテで」と頼んでも、日本人好みの歯ごたえは期待できません。子供にはウケはよいです。

関連情報

クロアチアの伝統スイーツのほか、クロアチア料理にかかせないオリーブオイル、アドリア海の塩、ワインについては、長くなってしまったので別記事に譲ります。

【2018年最新情報】クロアチアのミシュランガイド掲載レストラン

ザグレブのレストランR&B Food

【独断と偏見】ザグレブのレストラン選び完全ガイド(ランキングつき)

さいごに

一部塩辛い傾向はあるものの、多くの日本人旅行者の方から「おいしい!」と感想をいただくことが多いクロアチア料理。クロアチア旅行中においしいクロアチア料理をお楽しみいただけるといいなと、心より願っています。

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